おけら牧場の牛肉(グラスビーフ)

August 31, 2004

(おけら牧場のお肉についてのご紹介です。お肉の会を通しておけら牧場のお肉を購入してくださる皆様に一緒に同封しています。)

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 おけら牧場のお肉は、おけら牧場で生まれた雌牛を育て、子牛を2頭から5頭生んだ後、もう一度ゆっくりと餌を与え飼い直した和牛のお肉です。

 日本の高級牛肉はお産をしない、未経産の雌牛を3年ほど飼育してお肉にした和牛が、最高級の牛肉とされています。
確かに、最高級牛肉は世界の絶品の一つに数えられるでしょうが、安全性や、動物性を無視した非常に危険な一面ももっていることが、牛を飼っていると見えてくるのです。

 まず、第一に霜降りをだすために、ビタミン欠乏症にしたり、近親交配をつづけなければなりません。この結果、牛が病気の体になっていくのを止めるのではなく、助長する様な飼い方になってしまうのです。しかも近親交配はある種の血統だけが選別され、牛のエリート集団が育成され、霜降り以外の特性をもった牛はほとんど淘汰されてしまうのです。そのため、最高牛肉か、生まれたときから障害を持った牛か、という、生産者にとっても消費者にとっても好ましい方向に牛が改良されなくなってきています。これは、牛肉の自由化以降拍車がかかっています。すなわち、自由化以降、普通に牛を飼って育てていたら経営できないという危機意識が、牛飼いや県や農協の指導者たちを支配するようになってしまったという事です。

 第二に餌の問題です。牛を飼育するには穀類が必要です。もともと草食動物である牛が草をほとんど食べることなく、お肉のためにだけ、穀物を食べつづけなければなりません。
そのため、内臓に異変を生じ、肥育牛の60%とも70%ともいわれる牛の内臓異常が報告されています。

 また、餌の効率をあげるため、女性ホルモンの投与が日本でも解禁されました。アメリカでは、以前からホルモン投与はされていましたが、日本の畜産界もアメリカに歩調を合わせていくようです。そのため、配合飼料の中にホルモン剤が混入されるようになりました。さらに円高、ドル安のため、草や藁を身の回りの畑で作ることをせず、中国や、韓国や、台湾、アメリカから輸入するようになりました。

 卵生産もそうですが、牛肉生産も、生産されたものは国産ですが、穀類や草などはほとんどが外国産のものばかりで、鶏糞や牛糞は産業廃棄物となり、悪臭や汚水、ハエの発生源になっています。ふつうなら畑に還元できる範囲で畜産物を生産していれば産業廃棄物になるはずがありません。より安く、より大量に作るシステムが最終的に環境汚染になってしまいました。

 この問題を考えていくと、どうしても自分で草を作り、短期に牛を飼育するのではなく、長期に牛を肥育して、配合飼料を使わずにじっくり育てないと、本来の牛のもっている特質を生かせず、かえって人間に害が及んでしまう事に気がつきました。

 第三は、雌牛が生まれたら最低1産か2産、子牛を生ませなければ申し訳ないということです。
ヨーロッパでは、1〜3産した牛を牛肉として食べるのです。そうしなければ牛の数が減るので自然にそういうサイクルになっているのです。

 日本の場合は、まだまだ自然に動物保護・動物愛護という意識が育ちにくく、儲かれば雌でも雄でも全て肉にしてしまいます。雌として生まれてきたからには子孫を残してからお肉にしても、あわてる必要もありません。しかも子牛を3産、4産するには草をたっぷり食べて健康でなくてはなりません。ですから、「おけら牧場のお肉」はこれらの問題を解決するため、このような生産方法で牛を飼っているのです。

 しかし、いくつかの欠点があります。
 第一は、お肉がかためであるという事です。太陽をたっぷり浴びて、草を食べ、運動をして育った牛は、これが当たり前の事ですが、特殊な、不健康の柔らかいお肉に馴染んだ日本人には、ちょっとあれっと思うかもしれません。

 第二は肉色が濃いという事です。
健康な牛は水分を肉に含んでいるため、水分の少ないきれいなピンク色にはなりにくいのです。ヨーロッパでは、ジューシーと言っていますが、日本ではドリップ(肉汁)を気持ち悪いと感じる年配の人が多いのです。

 第三は真空パックにしてありますから、チルドで2〜3週間、それ以上の保存を必要とする場合は最初から冷凍にしていただきたいのです。冷凍にすると、多少味はおちます!が、そうしないと「おけら牧場のお肉」は食べていただくことができないのです。

 まだまだたくさん話したい事があって書ききれませんが、いい畑を作り、牛にいい環境を与え、働く人も食べる人も幸せだと感ずる農業をしていくことが、健康な生活を送ることができる基本だと思うようになりました。これからもどうぞよろしくお願いします。

(山崎一之)

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